対右投手で高めが打てないのは大谷選手だけではない-「人」の形で打つとスイングは上向きになる

右投手対左打者で高めの打率が低いのは,MLB全体の傾向

引用元:ベースボール・サバント

 大谷選手のコース別打率(2018,2019年) で,大谷選手がゴルフスイングであるため,低めのコースを得意としているが高めのコースは打てないことに言及しました.しかし,MLB2018~2020年の右投手対左打者のコース別打率をみると,このことは大谷選手だけではなく,MLBの全左打者にいえることであることがわかります.

右投手対左打者 コース別打率 MLB全打者と大谷選手との比較
不調の2020年を含めても,真ん中,低めのコースの打率はすべてMLB平均を上回っている.
引用元:ベースボール・サバント

 2018~2020年の右投手対左打者のコース別打率をMLBと大谷選手で改めて比較すると,高めのコースの打率はさほど変わらないものの,真ん中と低めのコース(ボールゾーンは除く)については大谷選手のほうが打率が高くなっています.やはり,大谷選手はゴルフスイングで肩を回さずに打つため,真ん中より低めのコースを得意としていることがわかります.

MLBの打者は,なぜ高めを打てないのか

 この問いに対する答えは,ステップ足着地後, 第二動作を行い「人」の形で打っている からです.第二動作ではステップ脚の膝関節を伸ばして,下肢のエネルギーを体幹に取り込んで,体幹を後ろに倒す動作を利用してスイングスピードを加速します.のけぞるようにバットを振りますから,スイングの軌道が多少上向きになります.スイングの軌道が多少上向きに なる( アップスイング になる)と高めのボールを打つのが難しくなるため,高めのコースの打率が低くなっていることが考えられます.