大谷選手のコース別打率(2018,2019年)

対右投手 コース別打率 全球種

 新田打法で打つ大谷選手 で,大谷選手がゴルフスイングでバッティングを行っていることを説明しました.実際に大谷選手は,ゴルファーのように肩を回さずにボールを打っています.
 ゴルフでは地面に置いたボールを打つため,両肩を結ぶ線がスイングの軌道と水平に保つのがよいのですが,野球では動いてくるボールの力に負けないように肩を回してボールを打ちます.

ゴルフと野球とではインパクト時の肩の回り具合が異なる. 引用元:科学する野球・打撃篇

 大谷選手がゴルフスイングでボールを打つ場合, ゴルフでは地面に置いたボールを打つため,まず,低めのボールが打ちやすくなると推測することができます.低めのボールでも体に近いほうが打ちやすくなるため,内角低め,真ん中低め,外角低めの順に打率がよくなっていることが考えられます.

大谷翔平選手 コース別打率(捕手側から) 2018,2019年 対右投手
引用元:ベースボール・サバント

 2018,2019年の対右投手のコース別打率は,予想したとおり,真ん中より下のコースで打率が高くなっていることを確認できます.ゴルフスイングで打っているため,内角低めのボールの打率が高く得意のコースになっています.同じ低めでもミートポイントが体から離れる外角低めは少し打率が下がります.それでも3割以上打っています.
 ゴルフスイングでは地面に置いたボールを打ちますから,高めのボールを打つ想定にはなっていません.したがって,野球で高めのボールをゴルフスイングで打つこと自体に無理があります.実際,高めのコースは低打率となっています.

対左投手 コース別打率 全球種

大谷翔平選手 コース別打率 (捕手側から)  2018,2019年 対左投手
引用元:ベースボール・サバント

 対左投手のコース別打率については,2018,2019年で共通する傾向を見いだすことができません.たとえば,2018年は低めのコースが打てていませんが,2019年は内角低め,外角低めは高打率になっています.
 理由の一つとして考えられるのが,サンプル数の不足です.2018年に大谷選手に投げられた球数は1455で,そのうち右投手が1019(70%),左投手が436 (30%),2019年は球数が1683,右投手が1206(71.7%),左投手が477 (28.3%) となっています.左投手の投球数が非常に少なくなくなっています.
 コース別打率の分母は実際にコースに投げられたボールの数ではなく,打者が打って結果( ヒットかアウト )が出たボールの数になります.打ってもファールになったボールや,見逃したボール(三振,四球,カウント)は含まれません.つまり,打者が対戦した投球数が少ないと,極端にいえば,コースによっては1打数1安打で1.000,2打数1安打で.500ということが起こりえます.苦手なコースでも高打率になったり,本当は得意なコースなのにたまたま打てなかった,苦手な球種だったなどの理由から1打数0安打で.000になってしまう可能性も否定できません.投球数自体が少ないとデータの信頼性が失われます.