ソフトバンクが強い理由-その2

日本シリーズ4連覇での外国人選手の成績

2017-2020 日本シリーズ 投手成績 外国人選手
年度チーム打者安打失点
2020ソフトバンク3600
巨人4073
2019 ソフトバンク 3474
巨人 3041
2018 ソフトバンク 77209
巨人 94115
2017 ソフトバンク 5785
巨人 58114
引用元:https://npb.jp/

  ソフトバンクの投手の成績については,2020年は0安打に抑えていますが,他の年度は相手チームのほうが失点が少なくなっています.各年度の対戦打者数はそれほど離れていないので,2017~2019年についてはソフトバンクの外国人投手が特に優れているとはいえません.


2017-2020 日本シリーズ 打者成績 外国人選手 
年度チーム打数安打打点
2020ソフトバンク2779
巨人1323
2019 ソフトバンク 2899
巨人 1240
2018 ソフトバンク 3297
巨人 920
2017 ソフトバンク 2354
巨人 2473
引用元:https://npb.jp/
※投手は除く

 一方,外国人選手の打撃成績ではソフトバンクのほうが頭一つ抜けています.打数の違いは外国人選手の人数が異なるためです.相手チームの外国人選手は各年度1人(2020ウィーラー,2019ゲレーロ,2018バティスタ,2017ロペス)で,ソフトバンクは2017年はデスパイネのみ,2018~2020年はデスパイネとグラシアルの2人となっています.


日本シリーズ4連覇での打点内訳

日本シリーズ4連覇 ソフトバンク 打点内訳
選手2017201820192020合計
デスパイネ463619
柳田悠岐443314
中村晃431412
グラシアル16310
松田宣浩1135
甲斐拓也134
長谷川勇也2114
栗原陵矢44
今宮健太213
内川聖一33
髙谷裕亮213
福田秀平33
川島慶三22
上林誠知2
牧原大成22
明石健志11
西田哲朗11
合計2522222392
引用元:https://npb.jp/

 表をみると,デスパイネとグラシアルの打点が突出していることがわかります.チームの強さは「科学する野球」でいうところの合理的な動作ができている選手がどれだけいるかにかかわってきます.デスパイネ,グラシアル両選手ともMLBの経験はありませんが,MLBで通用しなかった外国人選手でもNPBの選手よりも合理的な動作を身につけていることが一般的です.この2人の外国人選手がソフトバンクの強さに貢献していることは間違いありません.


スカウティングの能力の高さが強さの秘密

 日本シリーズ4連覇を果たしたソフトバンクは,千賀、甲斐、牧原、石川、周東といった育成出身の選手が日本一の原動力となったこともあり,その強さの秘密について論じられることが多くなっています.
 ダルビッシュ投手と多村氏が指摘するフィジカルの強さは,いくら体づくりがおこなわれても,合理的な動作を身につけなければ技術は向上しないので,筋力トレーニングと栄養管理のみで強くなるということはまず考えられません.また,選手の育成についても,約60億円を投じた施設を完成させ,3軍制を敷くなど球団独自のシステムを構築しているようですが,どんなにすばらしい環境を整えても,合理的な動作を身につけなければ技術は向上しないという点は同じです.
 そうなると,詰まるところ,活躍できる外国人選手を見極める能力,磨けば光る原石を見極める能力という点に帰着します.スカウティング能力の差が球団格差を生んでいると考えられます.