マックス・シャーザー
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=43tEWOOsfN4

グレッグ・マダックス
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=E1I00SFkLc0

江川卓
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=MM6dsxvsz78

トレバー・バウアー
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=UjHdxr1_WNA

タナー・スコット
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=ZXjV5Lrrp2I

ルーカス・シムズ
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=P-M7aGoUANY

涌井秀章
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=vGgmJVKmIHw

垂直・水平中間型でボールを切る腕の振り
シャーザー投手など上に挙げた投手は,リリース後,腕が体の前で止まらず少し背面側に入っています.リリース後,腕が体の前で止まらず背面側に入るということは,水平にボールを切る要素が入っていることを意味します.しかし,肩から下ろした垂線と上腕との角度は小さい(45°までを目安とする)ので,水平にボールを切る要素はまだあまり大きいとはいえません.垂直にボールを切る要素も残っているため,垂直・水平中間型でボールを切る腕の振りになっていると解釈することができます.
現在では投手の横方向からの投球動作の動画を探すことは比較的容易(NPBは見つけやすいが,MLBはなかなか見つからない)になっていますが,昔の投手ではMLB,NPBともに有名な投手でも横方向からの動画はなかなか見つけることができません.シャーザー投手は真横からの動画があれば,ほぼ垂直にボールを切っていることを確認できるのではないかと思われます.腕の振りもブレーキをかけたところでほぼ静止しています.
江川投手については,リリース後,腕を止めるときに,上腕が止まっても前腕は少し動いています.動画では垂直にボールを切って腕全体を止めているようにもみえますが,垂直にボールを切る場合は手でブレーキをかける意識があるはずなので,肘にブレーキがかかって前腕が動くということは完全な垂直にボールを切る腕の振りになっていないことがわかります.
垂直・水平中間型でボールを切る腕の振り
- リリース後,腕が体の背面側に入る.
- 肩から下ろした垂線と上腕との角度が0°から45°までの間になる.前腕との角度が45°を超えても,上腕との角度を腕の振りを止めた角度とみなす.
- 投手のステップ幅や,リリース後,上体を倒すかどうかによって,腕が入る位置が変わってくる.上体を倒すと前腕が下腿グラブ側に入りやすく,上体を倒さない投手では大腿のグラブ側に入りやすくなる.
- リリース後,腕が体の前で止まらず背面側に入るということは,水平にボールを切る要素が入っている.
- 肩から下ろした垂線と上腕との角度は小さいので,水平にボールを切る要素はあまり大きいとはいえない.
- 肩から下ろした垂線と上腕との角度は小さいので,垂直にボールを切る要素も残っている.
- 垂直・水平中間型でボールを切る腕の振りになっている.
- 垂直にボールを切る要素も残っているため,スピンを強くかけることも可能と考えられる.
- リリースポイントは体から少し離れるが,それほど前方にはならない.
- リリースポイントが体から少し離れる程度で,腕の振り幅はそれほど大きくならないので球速は出にくいが,垂直にボールを切る要素もあるためスピンのかかったキレのあるボールを投げられる余地が残されている.