上茶谷大河選手の情報
- 身長182㎝,体重83㎏
- 京都学園高等学校-東洋大学-横浜DeNAベイスターズ (2018年 ドラフト1位 )
- 甲子園への出場はなし
- 大学2年冬に右手中指の血行障害で手術
- 大学4年時、5月31日の駒澤大学戦でリーグ新記録となる1試合20奪三振を達成
- 5月18日のプロ初勝利以来、球団史上初の新人投手6連勝を達成(2019年の成績は7勝6敗)
- 2020年は右肘炎症のため,2勝3敗に終わる
※ウィキペディアより引用
肩関節最大外旋角度が大きくなるのは,腕のしなりが不足している証拠
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=51TiF3YP8x0&t=27s



肩を固定して肘を突き出すときに,内側側副靭帯に負荷がかかる

肘関節は蝶番関節という一方向にしか動かせない関節で,本来腕の曲げ伸ばししかできません.横方向の動き(外反、内反)には対応できず,内側側副靭帯は外反を防ぐ役割を担っています.
もし,投手が腕を地面に対して垂直にした状態でボールを投げた場合(オーバースロー),腕の動きは単なる腕の曲げ伸ばしになります.横方向の動きは生じないため,内側側副靭帯を損傷することはありません.
しかし,スリークォーター,サイドスローへと上腕が外側に傾くにつれて, 横方向の動き(外反)が生じてきます.上腕が外側に傾いた状態で肘を突き出すと,前腕が後方に振られる(肩関節外旋)力が生じ,その際に過度の外反ストレスがかかります.その結果,外反を防ぐ役割を担う内側側副靱帯が損傷します.

この肘を突き出す動作は,上方からみると肩を中心とする半径(上腕:肩関節から肘関節まで)の円運動になります.捕手正対時から肘を突き出すときに上腕を半径とする円運動が行われ,前腕が後方に振られる(肩関節外旋)力が生じますが,円運動の中心である肩関節が固定された状態でないと,この力は生じません.つまり,捕手正対時からリリースするまで肩を固定する(上体を倒さない)ことが前提となります.
動画でもわかるとおり,上茶谷投手は上体を倒さず,ほぼ肩を固定したままリリースしています.肩を固定したまま,これだけ大きな肘の突き出しが行われるならば,上茶谷投手はスリークォーターで上腕も外側に傾いていて,腕を振る力も大きい(球速も大きい)ことから,過度の外反ストレスがかかっていることは間違いありません.
今後もこの投げ方を続けていくならば,内側側副靱帯を損傷する 可能性は極めて大きいといわざるを得ません.