投手の腕の振りは4つのタイプに分類される-タイプ3(垂直<水平)

アロルディス・チャップマン

Aroldis Chapman pitching slow motion
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=VK78kgUa_I0
リリース後,腕が背面側に大きく入っている.肩から下ろした垂線と上腕との角度が90°まで達していない.2020年4シーム スピン・レート(平均回転数)ランキング95位:2451 (RPM) RPM=revolutions per minute,または,rotations per minute,1分の間での回転数.


クレイトン・カーショー

Clayton Kershaw Slow Motion Pitching Mechanics How To Baseball Drills MLB MVP
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=bLcdD1bvHo8
2020年の4シームのスピン・レート(平均回転数)は,2484(RPM)で,ランキング65位.以下ウィキペディアより引用.2018年以降はケガの影響などで速球の平均球速が93mphから90mph(約145km/h)に低下。
※RPM=revolutions per minute,または,rotations per minute,1分の間での回転数.ランキング506位


ノア・シンダーガード

Mets Noah Syndergaard Pitching Vs Phillies 4/20/17 HD
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=f9ioYR6EnhQ
2018年の4シームのスピン・レート(平均回転数)は,2170(RPM)で,ランキング506位.2018年は13勝4敗,防御率3.03の好成績を残している.水平にボールを切る要素が大きくなると,腕の振り幅が大きくなるので球速は出やすいが,垂直にボールを切る要素がかなり小さくなるためスピンをかけにくくなることが推測される.
※RPM=revolutions per minute,または,rotations per minute,1分の間での回転数.ランキング506位


ペドロ・マルティネス

Pedro Martinez Pitching Slow Motion 10000fps – ARM ACTION Red Sox MLB Hall of Fame
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=wDnmOTirQ7k
肩から下ろした垂線と上腕との角度が45°から90°までの間になる場合,垂直にボールを切る要素がかなり小さくなり,水平にボールを切る要素が大きくなることから,垂直<水平にボールを切る腕の振りになると考えられる.


岸孝之

東北楽天ゴールデンイーグルス 岸孝之 投球フォーム(スローモーション)
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=-sNEsnukU5s
スピンのかかったキレのあるボールを投げるイメージがある岸投手.ここまで深く腕が背面側に入ると垂直にボールを切る要素はほぼなくなっていると考えられるが,水平にボールを切る要素が大きい投手が強いスピンをかけられないということではない.


山本由伸

スロー映像)オリックス 山本由伸 投球フォーム 2020.9.22
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=E6DqfmvOFdk
リリース後,あまり上体を倒していないが,腕が背面側に入る角度は大きい.


菅野智之

2019.3.2 読売ジャイアンツ 菅野智之 投球フォーム
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=cWIvW_R6bN4
山本由伸投手と同様にリリース後,あまり上体を倒すではないが,腕が背面側に入る角度は大きい.


藤川球児

09/07/25オールスター 藤川の投球
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=E_Z-56OEGWI
リリース後,上体を倒す投手は,肩から下ろした垂線と上腕との角度が90°に近づきやすくなる.


垂直<水平にボールを切る腕の振り

 チャップマン投手など上に挙げた投手は,リリース後,腕が体の前で止まらず大きく背面側に入っています.リリース後,腕が体の前で止まらず背面側に入るということは,水平にボールを切る要素が入っていることを意味します.肩から下ろした垂線と上腕との角度が大きい(45°から90°までを目安とする)ので,水平にボールを切る要素がかなり大きくなっているといえます.肩から下ろした垂線と上腕との角度が90°になるまでは垂直にボールを切る要素は完全に消えているとはいえないため,垂直<水平にボールを切る腕の振りになっていると解釈することができます.


垂直<水平にボールを切る腕の振り

  • リリース後,腕が体の背面側に入る.
  • 肩から下ろした垂線と上腕との角度が45°から90°までの間になる.前腕との角度が45°を超えても,上腕との角度を腕の振りを止めた角度とみなす.ただし,上腕が体にあたって止められ,上腕の運動エネルギーが前腕に伝達され前腕が曲り,前腕との角度が90°以上になる場合は水平にボールを切る腕の振りになると解釈する.
  • リリース後,腕が体の前で止まらず背面側に大きく入るということは,水平にボールを切る要素がかなり大きくなっている.
  • 肩から下ろした垂線と上腕との角度が90°になるまでは,垂直にボールを切る要素は完全に消えているとはいえない.
  • 垂直<水平にボールを切る腕の振りになっている.
  • 水平にボールを切る要素が大きいため,スピンがかかりにくくなると考えられる.
  • リリースポイントが体から離れ,やや前方になる.
  • リリースポイントが体から離れると,腕の振り幅が大きくなるため,球速が出やすいと考えられる.