好調の上林選手が意識している3つのポイント-これまでのキャンプの調整内容

これまでのキャンプ調整内容を話す上林選手

 OP戦4割超えと打撃好調が続く上林選手ですが,【ホークスキャンプ中継】ここまでのキャンプ調整内容を話す上林選手の動画のなかで,上林選手が今年に入って意識が変わった点について話しています.
※動画の引用元:https://sports.yahoo.co.jp/video/player/3879608(2021/2/15 12:15)

インタビュアー:
今年はこのキャンプに入る前に1月に秋山選手と一緒に自主トレをして,いろんなところが変わったかと思いますが,どんなところが今年は大きく変わりましたか?

上林選手が意識していることをまとめると,以下の3点になります.

  • トップをつくってピッチャーに向かっていくときに,肩が少し入ってしまうクセがあるので,肩が入らないようにずっと気をつけている.
  • バットが外から回らないようにボールの内側を捉えることを意識している.
  • 左足を止めてしまう部分があるので,内側を使ってしっかり回すようにしている.(小久保ヘッドコーチからの指導)


合同自主トレで分かったレッズ秋山とソフトバンク上林の共通の悩み

合同自主トレで分かったレッズ秋山とソフトバンク上林の共通の悩み 1/21(木) 11:52配信
 
 福岡ソフトバンクの上林誠知外野手(25)が20日、米大リーグ・レッズの秋山翔吾外野手(32)と静岡県内で行っていた合同自主トレを打ち上げた。初めて弟子入りした現役メジャーリーガーから「振り切る」重要性を学び取った。ここ2年はポテンシャルを出し切れず、不本意な成績に終わり、もどかしさを募らせる。不退転の決意を抱いて臨む8年目。海を渡った安打製造機から受けた刺激をレギュラー再奪取に生かす。
 伊豆半島のグラウンドで行われたレッズ秋山主宰の自主トレは、連日ほど近い砂浜でのダッシュから始まった。上林も砂に足を取られながら懸命に駆けた。技術練習の前に体は悲鳴を上げていたという。「練習が濃い。それでも、秋山さんが手を抜かず追い込むので見習うところが多い」。現役メジャーリーガーの姿勢に感銘を受けた。
 昨季、「秋山さんみたいに低く鋭い打球を打てるように」と名前を出して安打量産を誓ってシーズンに臨んだ。だが、出場69試合にとどまり打率1割8分1厘と低迷。2年連続1割台という現実にしっかり向き合い、海を渡ったヒットメーカーに自主トレ参加を志願した。
 初めて話をしたのは2017年に初出場したオールスターの時。18年の日米野球では、ともに侍ジャパンのメンバーとして戦った。顔を合わせれば言葉を交わすことはあったものの、じっくり打撃理論を語り合うのは今回の自主トレが初めてだった。
 「イメージしたものを、しっかり言葉を選んで話してくれる。頭の回転が速いし、すごく勉強になる」  同じ左打者の秋山と共通する悩みを抱えていた。手首が強い上林は左手を返す癖があり、状態が悪くなると二ゴロが増える。「悪いときは左肩が前に出て(打球を)引っ掛けてしまうと、秋山さんも言っていた。一緒に(バットの軌道が)よりインサイドアウトになるように打ち込んだ」。ボールの内側にバットを入れる意識をたたき込んだ。
 西武時代の15年にプロ野球記録のシーズン216安打を放ったバットマンからは、メジャー1年目の昨年対応に苦慮した部分も聞いた。「『パワーも癖もあるボールに対し、しっかり振り切らないと打球が飛ばない』と言っていた。そこは、自分も思っているところ」。18年に22本塁打を放ったスラッガーは魅力を前面に押し出す。
 一度はつかんだレギュラーの座も手放した。年下の栗原の台頭もあり、外野の定位置争いは激しさを増すばかり。「周りを意識することはなく、とにかく『自分らしく』やっていく」。現役メジャーリーガーの薫陶を受けた男が、たまりにたまった鬱憤(うっぷん)を晴らす。

引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/adc1ef4a8a8fae074c1c89786fefced97ad6a25a


 引用文によると,状態が悪くなると左肩が前に出て(肩が入って)手首を返すため,引っかけてセカンドゴロが増えるとあります.なぜ肩が入るのか,手首を返すのかを理解しておく必要があります.

インパクトまでに肩を回していないから,インパクト後,肩を回すことになる

 上林選手はトップからスイングに入るときに,肩が入ってしまうことを気にしていますが,肩を回さないとインパクト後,ボールを強打することはできません.この点が上林選手が誤解しているところです.

打ち返す方向に体が向いていないと,両腕を強く伸ばしてボールに力を伝えることができない.
引用元:科学する野球・ドリル篇


 上図のようにインパクト後,両腕を伸ばしてボールを強打するためには,打ち返す方向に体を向けて,(打球線・弾道)に対して肩とバットが90°で交わっていなければなりません.どのような体勢だったらインパクト後,両腕を強く押し出すことができるかを考えれば,打ち返す方向に正対したほうがよいに決まっていますから,インパクトまでに肩は回しておかなければなりません.
 しかし,上林選手は肩が入るのが悪いことであると認識しているため,肩を回さないままインパクトの体勢に入ってしまうことになります.当然,両肩を結ぶ線は打球線(弾道)と90°で交わらないので,両腕を強く伸ばすことができず,そのデメリットをカバーするために肩を回してバットを強く振ろうとするか,手首を返して強く打とうとします.本来なら打球線(弾道)との方向に両腕を伸ばしてボールに力を伝えるのですが,肩を回すか,または手首を返すと横殴りにバットを振ることになるので,ボールに力が伝わらず引っかけてセカンドゴロになってしまいます.


肩が回らずにボールを打つ ゴルフスイング になっている上林選手
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=gs702LIvnfk


 上林選手はインパクトまでに肩が回っていないデメリットをカバーするために,インパクト後,肩を回す,手首を返すという非合理的な動作をおこなっています.インパクトまでは肩を回し,インパクト後は肩を回してはいけないのに,なぜか上林選手はインパクトまでに肩を回してはいけないと誤解しているようです.



 上林選手がトップをつくってピッチャーに向かっていくときに肩を回していないのなら,ゴルフスイングをしていることになります.「科学する野球」で村上氏が指摘しているように,ゴルフスイングでは打てないので,OP戦が好調であったとしてもシーズンを通して好成績を維持することは難しくなると考えられます.