スイングのタメを確認する方法

インパクトのときに肩が回っているか

 ボールを強く打つためには,スイングのタメをつくることが必要です.スイングのタメとは,肩を回してもバットが後ろに残っている状態をいいます.これはピッチングで捕手に正対するまで肩を回しても,腕が後ろに残っていわゆる腕のしなりができるのと同じ意味合いになります.
 まず, スイングのタメを確認する一つ目の方法は,インパクトのときに両肩を結ぶ線と打球線(インパクトの位置から打球の方向を辿った線)とが直角になるまで肩が回っているかどうかを確認することです.肩が回っていなければ,スイングのタメは存在しません.スイングのタメを論じるなら,直角になるまで肩が回っていることが前提になります.

 バットとボールを90°で中心衝突させるには,図①のように,トップハンド側の前腕部とバットとを90°,その前腕部と肩とを90°に保つことが必要である.つまり,インパクトでは,バットと肩は並行でなければならない.そうすると,ミート・ポイントはトップ・ハンド側の前腕部の長さ分,打者の体の前になる.

引用元:科学する野球・ドリル篇

大谷選手のホームラン(右方向)のインパクト 引用元:ベースボール・サバント

 大谷選手が右方向にホームランを打ったときのインパクトの写真をみると,打球線(インパクトの位置から打球の方向を辿った線)に対して肩が全く回っていないことがわかります.つまり,スイングのタメができていないということがわかります.
 また,バットも打球線(弾道)に対して直角になるまで回っていません.投球線(球道)に対してもバットは90°で交わっていないため,図①の中心衝突ではなく,偏心衝突になっています.大谷選手のバットの回り具合で打球線と90°に交われば,打球は左方向に飛ぶはずですが,なぜ,打球が右方向に飛んでいるかというと,インパクト後,手首を返しているからです.手打ちで結果はホームランになっていますが,悪い打ち方に変わりはありません.

インパクト前にバットが後ろにタメられているか

 スイングのタメを確認するもう一つの方法は, 打球線と両肩を結ぶ線が直角になる前の段階で,バットが後ろに残っているかを確認します.インパクトでは図①のように両肩を結ぶ線とバットが並行となり,スイングのタメはなくなります.

ジョー・ディマジオ選手 mike trout   引用元:科学する野球・打撃篇
肩とバットが一緒に回るドアスイングになっている中西太選手  引用元:科学する野球・打撃篇